売国奴列伝
坂本義和


教育者の仮面をした漢奸たち

 日本国民としてのアイデンティティを放棄し、ひたすら国際的連帯主義を主張する一群の中に坂本義和東大名誉教授がいる。坂本といえば、進歩派を代表する知識人であり、1966年に吉野作造賞、1976年に毎日出版文化賞、1989年に石橋湛山賞を受賞するなど、学者としての実績にも堂々としたものがある。
 だが、彼の発想は、北朝鮮に拉致された日本人より、飢えに苦しむ北朝鮮の子どもたちに食糧援助を優先すべきだとも発言していることからも分かるように、典型的反日思想の持ち主である。
 週刊文春(2003年10月5日)の記事から彼の発言を引用する。

 過去の「日韓条約」の交渉でも、日本側の謝罪や賠償はなかった。しかし、それを日朝交渉で繰り返してはならない。北朝鮮に対して、歴史的責任を認め、謝罪と賠償・補償の問題に誠実に取り組むことから始めなければならない。

 これは、高名な国際政治学者である坂本義和東大名誉教授が、8月14日付の朝鮮総聯系機関紙『朝鮮新報』のインタビューに答えた記事「日朝交渉で謝罪と賠償に取り組むべき」の一部である。そして記事は、過去の侵略に対して責任をとらない日本政府の批判へと続くのである。
 更に坂本は次のような発言をしている。

  先日、横田めぐみさんの両親が外務省に行って、まず、この事件(拉致問題)の解決が先決で、それまでは食糧支援をすべきでないと申し入れた。これには私は怒りを覚えた。自分の子どものことが気になるなら、食糧が不足している北朝鮮の子どもたちの苦境に心を痛め、援助を送るのが当然だ。それが人道的ということなのだ。

「偉大なる将軍様」金王朝のチュチェ思想によれば、食料不足などありえない。坂本には、人道支援という念仏言葉が、拉致という主権侵害・国家的犯罪より優先するようだ。
 坂本は、都留重人・大江健三郎・家永三郎・小田実といった一連の戦後の進歩的・岩波文化人に共通したメンタリティの持ち主であり、親共・反米主義者であり、近隣諸国にひたすら謝り続け、自国への怨念を喧伝し、日本人としての誇りや気概や自負をかき消そうとした売国の徒である。
 坂本も大江も独裁国家中国・北朝鮮に対しては口を閉ざして語らない点でも、また日の丸・君が代を憎み、現教育基本法を不磨の大典と位置付ける点でも共通している。

坂本義和東大名誉教授
   「 拉致 」家族の感情逆撫でる

坂本義和東大名誉教授が朝鮮総連系新聞「 朝鮮時報 」8月11・25日付合併号インタビューで、拉致被害者の家族が拉致問題の解決まで食糧支援をすべきでないと申し入れたことに 「 怒りを覚えた 」 などと発言していることに対して、「 北朝鮮による拉致被害者家族連絡会 」は9月28日付で横田滋代表名の質問状を坂本に送付した。

 質問書は、拉致問題解決が先決でそれまで食糧支援を行うべきでないと横田会長が外務省を訪れ要請したことについて坂本が「 怒りを覚えた 」と答えたことについて、「 『 奪われた家族を返せ 』というのが何故貴殿の『 怒り 』につながるのか、理解できない 」とした。

 また、坂本が「 植民地支配下で元従軍慰安婦や強制連行労働者として拉致された数万、数十万の犠牲者への謝罪と補償なしに拉致疑惑を交渉の場に持ち出そうとする日本の立場を受け入れないのは当然 」と北朝鮮を代弁する発言について、「 『 北朝鮮国家 』が日本に対し言っていることと全く同じで『 同胞 』とか『 日本 』という感覚が欠落している 」と坂本の見識を疑う内容となっている。

 2000年8月14日付の朝鮮総連系機関紙「 朝鮮新報 」のインタビューで、 「 先日、横田めぐみさんの両親が外務省に行って、まず拉致事件の解決が先決で、それまでは食糧支援をすべきでないと申し入れた。これには私は怒りを覚えた。自分の子どものことが気になるなら、食糧が不足している北朝鮮の子どもたちの苦境に心を痛め、援助を送るのが当然だ。それが人道的ということだ 」と発言。

 これに関して横田さんが公開質問状を送ったところ、2000年10月5日に送られてきた坂本の回答は、 「 私のように戦中、戦後、飢えと栄養失調を経験した者としては、北朝鮮の子どもたちが飢えていても米を送るなと主張されたように受け取れ、衝撃を受けざるをえない 」 という小学生レベルの反応だったり、 「 『 過去の清算 』から始めなければ、『 拉致疑惑 』解決のために、事態が動き出さないのではないか 」 「 問題解決のためには、金大中大統領の「 太陽政策 」が、正しい、また確かな方法 」 という北朝鮮の代弁者ぶりを発揮した空しいものでしかなかった。

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救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
TEL 03-3946-5780/FAX 03-3944-5692 http://www.asahi-net.or.jp/~lj7k-ark
〒112-0015 文京区目白台3-25-13
担当:荒木和博(全国協議会事務局長 k-araki@mac.email.ne.jp)
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▼来年の正月は拉致された人々が実家で家族とすごせるように、年内解決を!
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このニュースは拉致問題に関する情報をお送りするものです。
恐縮ですが送信を希望されない方は荒木のID宛メールをお送り下さい。
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■森総理発言について

 ASEMでの森総理のブレア英首相への言葉が問題になっています。このことに関しての見解はあす発表する予定ですが、基本的には97年時点でこのような提案をしたことがと、今になってそれをブレア英首相に言ったことは極めて軽率であると思います。

■坂本義和東大名誉教授から横田滋さんへの手紙

 9月29日のニュースでお知らせした横田滋家族会会長から坂本義和東大名誉教授への手紙に対し、10月5日付で返信が届いています。遅くなりましたが紹介します。

 内容を読むと巧妙に横田さんの手紙から逃げているように思いますが、決定的な誤認は金正日体制の北朝鮮がテロ国家であるということです。金正日総書記自身が年間2〜3億ドルかかると言っているミサイル開発の予算を一部削り、農業を完全に請負制にしただけで北朝鮮の飢餓は無くなります。それが分からないなら東大名誉教授の肩書きは返上すべきでしょうし、分かって言っているなら金日成総合大学でも言って教鞭をとってもらった方がいいように思うのですが…。(荒木)

横田 滋様

9月28日付けのお手紙、拝見いたしました。
 横田めぐみさんのご両親のお気持は、私も人の親として、お察しして余りあるものがあります。インタビューという限られた場であったとはいえ、言葉が足りず、本意を言い尽くしていないことを痛感いたしました。
 私も、「拉致疑惑」の一日も早い解決を強く望んでおります。ただ、そこにいたる道筋について、ご意見とは異なった考え方をしているように思われます。
 私は、この6月に、ある月刊誌にこのように書きました。(『世界』8月号)
 「肉親が拉致されたという疑いをもつ家族の心痛は想像に余りある。だが、北朝鮮としては、元“従軍慰安婦”や強制連行労働者として“拉致”された、数万、数十万の犠牲者への謝罪や補償なしに、先ず“拉致疑惑”を突きつける日本の姿勢を受け入れられないのも当然である。先ず歴史的責任を負う姿勢を具体的に示した上で“拉致疑惑”を交渉の議題にのせる、それが順序である。」
 ここで「順序」と言いましたのは、「拉致疑惑」解決の方が緊急度が低いといった意味ではなく、「過去の清算」から始めなければ、「拉致疑惑」解決のために、事態が動き出さないのではないか、ということを指しております。
 さらに私は、もし拉致された人がいるのであれば、「その人々に好ましくない効果が及ぶのを極力避ける」という配慮が必要だと述べました。
 これを書いた当時は、めぐみさんのご両親は、「先ず、拉致問題を解決せよ」と要求されていたと記憶します。しかし、その後、「拉致問題の解決のメドがつくまでは、食糧援助をするな」と外務省に要求されたとテレビで知り、私は衝撃を受けました。
 ご両親のお気持はお察しいたします。しかし、このように言われますと、私のように戦中,戦後、飢えと栄養失調を経験した者としては、北朝鮮の子どもたちが飢えていても米を送るなと主張されたように受け取れ、衝撃を受けざるをえないのです。これは、私の偽らざる気持であり、それはご理解いただきたいと思います。言い換えますと、私が強い違和感をもったのは、「拉致疑惑」解決の要求に対してではなく、「食糧援助をするな」という言葉に対してであることを、お分かりいただきたいと思います。
 確かに、食糧が「真に困窮している人々に配給された」かについては、見方が分かれています。配給されていると判断する、という見解もあれば、ご指摘のような疑いを持つ意見もあります。しかし、食糧支援をしても届かない人がいるかもしれないという理由で、会糧支援をしなければ、それを口にできない人が、もっと増えるのではないか、とくに弱い立場に置かれた人々が、もっと昔しむことになるのではないか、と私は危惧しております。
 また、お手紙には、「拉致問題の進展がないままコメ支援をすれば、“拉致間題解決なしに、金や米を貰える”という誤ったメッセージを北に送ることになります」というご懸念を記しておられます。しかし、誠実に謝罪し、賠債を約東しても、一時期に全額を払う訳ではありませんし、日本の戦後賠償も、何年かにわたって支払うのが通例でしたから,一挙にテコを失うと考える必要はないのではないでしょうか。
 この点で私は、問題解決のためには、金大中大統領の「太陽政策」が、正しい、また確かな方法だと考えております。
 この「太陽政策」に賭けた金太中大統領のリーダーシップのおかげで、現在、この政策が、一歩一歩、成果をあげ始めていると思われます。このような政策では、もどかしいとお感じなられるかもしれません。しかし、これが、一見回り道のように見えて、結局は拉致問題の解決への現実的な近道なのではないでしょうか。私は、日本政府もこうした政策を推進し、着実に成果を生むことを、心から願っております。
 以上、ご納得いただけない点もあろうかと思いますが、これをもって、ご返事とさせていただきます。
坂本義和


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(参考・9月29日付救う会全国協議会ニュース)

■横田家族会代表、坂本義和氏に質問状

 「週刊文春」10月5日にもジャーナリストの野村旗守氏が取り上げていましたが、坂本義和東大名誉教授が朝鮮総聯系新聞「朝鮮時報」8月11・25日合併号インタビューでご家族が拉致問題の解決まで食糧支援をすべきでないと申し入れたことに「怒りを覚えた」などと言っています。このインタビューの内容は先月から家族会・救う会の中でも問題になってきたことで、何らかの意思表示をしようということになっていましたが、このたび横田家族会代表は次の手紙を坂本氏あてに送りました。返事が届けばまた公開しますが、とりあえずご報告します。なお、インタビューの原文を入手されたい方は救う会までファックスにてご連絡いただければお送りします。

坂本義和様

 初めて筆をとらせていただきます。私は北朝鮮に拉致された被害者の家族です。
 最近、貴殿の「朝鮮時報」に載ったインタビュー記事(2000年8月11・25日合併号)を読ませていただきました。そこでおっしゃっていた内容に些か疑問がありますので、お便りさせていただきます。

「横田めぐみさんの両親が外務省に行って、まず、この事件の解決が先決で、それまで食糧支援をすべきでないと申し入れた。これには私は怒りを覚えた。自分の子供の事がが気になるなら、食糧が不足している北朝鮮の子供たちの苦境に心を痛め、援助を送るのが当然だ。それが人道的ということなのだ。」

 貴殿は怒りを覚える相手を勘違いされていると思います。
 私たち、拉致被害者家族が連絡会を作った際の声明文に「北朝鮮は、わが国に対して、人道的な立場から食糧支援を申し込んでいるようです。私たちは食糧支援に反対するものではありませんが、人道的立場を云々するのであれば、まずたちの息子や娘を返していただきたいというのが率直な気持ちです」と述べており、その考えは変わっていません。

 わが国は95年以降、数次にわたり食糧支援を行いましたが、真に困窮している人々に配給されたとは、とても思えません。昨年から「国境なき医師団」「AAH」などのNGOが相次いで北朝鮮から撤退しているのがその証拠です。多くの人民が餓死するほどの食糧難に陥りながら国民総生産の7割強を軍事費にまわす失政を犯している金正日こそ非難されるべきです。

 北朝鮮への食糧支援は、人道支援と言っても重要な外交カードです。拉致問題に進展がないままコメ支援を行えば「拉致問題解決なしに金や米を貰える」という誤ったメッセージを北に送る事になります。
 日本にとって最大の人道問題である拉致問題を、北朝鮮は依然その存在すら認めていません。新聞によると『24日の「労働新聞」は森首相が先に北朝鮮による日本人拉致問題を無視して日朝国交正常化はありえないと発言したことについて、「自尊心と尊厳を害してまで、日本と関係を正常化するつもりはない」と反発する論評を掲載した。論評は拉致問題に関連し、日本が拉致疑惑問題をひきつづき持ち出せば行方不明者調査事業は遮断されかねない」と警告している』と報じています。こうした相手には、日本側も「国民の生命、人権をないがしろにしてまで正常化は出来ないとの基本線を守らねばならない」(高村元外相)の姿勢で交渉に臨んでもらいたいと思っています。
 また、貴殿は
 「北朝鮮としては、植民地支配下において元「従軍慰安婦」や強制連行労働者として「拉致」された数万、数十万の犠牲者への謝罪と保証なしに「拉致疑惑」を交渉の場に持ち出そうとする日本の立場を受け入れないのは当然であろう」
 とおっしゃっていますが、我々の家族は1977年、78年を中心に自国の領土から拉致され暴力を以て国外に連れ去られ、現在も解放されていないのです。その「家族」の返還を求めているのが、不当でしょうか。
 貴殿にもご家族がいらっしゃるでしょう。例えばお孫さんが拉致されその生死さえつかめない状況にあっても記事と同じ主張をされるのでしょうか。残された家族の切実な願いに対し「怒りを覚える」などと言えるのですか。
 貴殿のように「高名な方」なら、それでも「食糧支援が先」と言えるのでしょうか。我々は「死ぬまでに元気な顔を見たい」という家族(両親には高齢者が多く、既に亡くなった方もいる)の気持ちを素直にぶつけるしかありません「奪われた家族を返せ」というのが何故貴殿の「怒り」につながるのか、理解出来ません。
 貴殿のおっしゃっていることは「北朝鮮国家」が日本に対し言っていることと全く同じで「同胞」とか「日本」という感覚が欠落しているように聞こえます。「人道的食糧支援と拉致問題解決を絡めるべきでない」との意見があることは承知しておりますが、「残された加須在日韓国・朝鮮人宇野切実な訴え」に対し、「怒りを覚える」などと公表されている貴殿の見識を伺いたく公開の手紙差し上げました。ぜひご返事をお願い申し上げます。なお、ご返事は救う会のニュースに紹介させていただきます。
 9月28日
「北朝鮮による拉致」被害者家族連絡会
代表 横田滋



( http://www.korea-np.co.jp/sinboj/sinboj2000/sinboj2000%2D8/sinboj000814/51.htm )
( 保存版:http://nyt.trycomp.com/hokan/ch-sakamoto.htm
この人と語る

朝鮮半島を和解と統一に導く
指導者の構想力と決断

国際政治学者
坂本義和さん

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日朝交渉で謝罪と賠償実行すべき

 ――二十世紀最後の年に、朝鮮半島では、南北首脳会談が開かれました。
 ●南北首脳会談は、朝鮮半島の緊張緩和と和解、統一をめざす歴史的転換点となった。金正日総書記と金大中大統領は、どちらも全責任を負って、非常な勇気をもって、会談に臨み、それぞれのリスクを引き受けて、重要な決断を下した。会談の成功は、和解と統一を指向する指導者の構想力と決断に立脚した政治的イニシアチブによってもたらされたと思う。
 北朝鮮について言えば、軍事境界線の向こう側に展開する巨大な米軍と対峙している厳しい状況がある。その中で、金正日総書記は軍事的緊張の緩和と経済重視を選択した。これは容易な決断ではなかったと思う。
 私は一九八七年に招待されて、妻と一緒に訪朝したことがある。板門店に行った時、私たちをパチパチ写真に撮る体の大きい二人の米兵が正面にいた。その後に「韓国」軍の衛兵が立っていた。
 この現場を見て強く実感したのは、軍事境界線の向こうにいるのは「韓国」軍よりも米軍だ、ということだった。北朝鮮の側から見ると、圧倒的な戦力を持つ米軍が正面にいるという感覚だろう。当時は戦術核を持って駐留する巨大な米軍がおり、その後方には日本とその米軍基地があり、背後に米国本土がある。冷戦時代の米軍との対峙が、いかに生々しいか、北朝鮮の厳しい状況を実感した。
 これは北朝鮮の安全保障の点で重い問題であることが分かったし、北朝鮮がまず軍事優先を貫いた理由が、理解できる気がした。
 一方、「韓国」内部においても、冷戦的思考は根強い。北への食糧・肥料支援などについても、「一方的な譲歩は相手を利するだけ」といった強い反感と警戒心があった。それを大統領の「同胞が二度と戦うことのないために、助け合い、相互不信を少しでも除いていかなければならない」という決断によって、支援を続けてきた。
 さらに米国も「ペリー・プロセス」によって、北朝鮮を「ならずもの国家」と敵視し、崩壊させようとする政策ではなく、北を交渉の当事国と認め、関係改善の方向へと舵を切った。米議会のタカ派の存在、また共和党大統領の出現によって、揺り戻しがあるかも知れない。しかし、南北の当事者の合意を米国はもはや壊すことはできないだろう。中国、ロシアも協力的だった。南北首脳が自分たちの問題は自分たちで解決していく姿勢をはっきり示されたことは、見事だと思う。

 ――朝鮮半島の緊張緩和の動きに、日本は取り残されている気がします。
 ●残念だが、日本にはリスクを冒して緊張緩和のために、政策を転換していこうとする勇気あるリーダーシップがない。むしろ冷戦を固定化するようなことをしている。これを変えなければ、日本のためもにならない。
 戦後の日本は、植民地支配と侵略戦争に対する責任を終始、曖昧にしてきた。さらに、近年自虐史観批判なる居直りの主張まで出てきた。人間の誇りとは、誤りを犯したらそれを謝罪し、改めることで生まれる。ところが彼らは「謝罪することは、誇りを失うこと」という考え方。ではなぜ、謝罪を恥だと考えるのか。その根底には、民族や民族主義が持つ意味が、日本と朝鮮とで基本的に違うという歴史的な理由がある。つまり、朝鮮の場合は民族主義は、大国の支配からの解放の思想であり行動である。日本の場合は大国支配を支えるものが民族主義であり、日本の国家主義だった。日本の民族主義者は、そのほとんどが帝国主義者に近い性格を持っていた。だから侵略し、支配をしたことを誤りだと認めて謝罪する発想が、非常に弱い。
 過去の「日韓条約」の交渉でも、日本側の謝罪や賠償はなかった。しかし、それを日朝交渉で繰り返してはならない。北朝鮮に対して、歴史的責任を認め、謝罪と賠償・補償の問題に誠実に取り組むことから始めなければならない。北朝鮮としては、植民地支配下において、元「従軍慰安婦」や強制連行労働者として「拉致」された数万、数十万の犠牲者への謝罪と補償なしに、「拉致疑惑」を交渉の場に持ち出そうとする日本の立場を受け入れないのは当然であろう。
 「拉致疑惑」問題は、今や日本では完全に特定の政治勢力に利用されている。先日、横田めぐみさんの両親が外務省に行って、まず、この事件の解決が先決で、それまでは食糧支援をすべきでないと申し入れたこれには私は怒りを覚えた。自分の子どものことが気になるなら、食糧が不足している北朝鮮の子どもたちの苦境に心を痛め、援助を送るのが当然だ。それが人道的ということなのだ。

 ――東アジアの平和と発展のために日本は何をすべきでしょうか。
 ●朝鮮半島は、大国の権力政治の犠牲になってきた。周辺の国はみんな権力政治の担い手だった。これを変えなければいけない。その時に、強い者が力で支配するのは間違っている、と主張する資格があるのは朝鮮民族だと思う。中、ロ、日など周辺国に働きかけて、東アジアに権力政治を超えた協力関係を築こうと言う資格がある。是非、朝鮮半島が主体となって、この地域の将来のビジョンや構想を出していく軸になっていただきたい。そのためにも、日本は、冷戦思考の惰性から脱却して、北朝鮮に対して平和な環境を構築して安全を保障するという、政治的な構想力を持つべきだ。
 今、求められているのは、「神の国」という愚かな発想ではなく、日本の中で、在日朝鮮人、外国人労働者など、異なる文化を持つ多様な民族の人たちと、いかに平等・対等に共生していくかという課題に、真剣に取り組むことだ。国内で多民族、多文化の共生を実現することが、東アジア地域で多民族の国際的共存を強めていく基礎となるのだ。

【素顔にふれて】
21世紀は多民族国家の共存を
 高名な国際政治学者。特に、平和研究の理論・実証研究において、国際的に高い評価を得ている。そして、1人の市民として、朝鮮問題に60年代頃から、深く関わり、行動してきた。
 米国で生まれ、小学3年まで上海で育つ。帰国後、旧制高校2年で敗戦を迎えた。上海では日本軍の支配の非道さを目撃し、多感な青年期に敗戦による価値観の転倒を体験した。「戦争と平和を考える学問の出発点に、その体験があります」。
 研究室にこもる学者ではない。90年代半ばには元「従軍慰安婦」への国家補償を求めて、村山、橋本両首相に直接申し入れた。市民の人権を実現するために献身してきた真しな歩み。それが、反核や、国際社会の非軍事化を軸にした理論の体系化を生み出す原動力にもなった。
 国際政治の諸問題に通暁し、メディアや世論に強いインパクトを与え続けた坂本さんだが、今回の南北首脳会談をひときわ高く評価する。
 「南北の指導者の全責任を負った決断によって生まれた壮挙。本当にうれしいことだった」。この東アジアの新しい事態を日本がどう受け入れていくか。「日本は政治的な構想力と決断力が貧しい」と批判する。
 「日本は天下の形勢が変わるとそれに遅れないで乗っていくという生き方をしてきた。ヒトラーが景気がいい時勢には、そこにつき、戦後、米国が強いとなれば米国にくっついていく。大勢順応主義が明治以来の伝統。現在の東アジアの緊張緩和の流れに、早晩日本も乗っていくことになるのでしょう」
 21世紀の世界秩序は、「多民族国家」の原理に立つべきだと提唱する。(朴日粉記者)

【プロフィール】
 さかもと・よしかず 1927年、米国ロサンゼルス市生まれ。東大法学部卒。東大教授を経て明治学院大学教授、国際基督教大学教授などを歴任。東大名誉教授。72〜74年国連研修所(UNITAR)特別研究員、79〜83年国際平和研究学会(IPRA)代表。著書に「相対化の時代」「核時代の国際政治」「軍縮の政治学」など、英文著作を含めて著書多数。

なんなんでしょうねぇ〜 この坂本って人?

以下一部引用。

 過去の「日韓条約」の交渉でも、日本側の謝罪や賠償はなかった。しかし、それを日朝交渉で繰り返してはならない。北朝鮮に対して、歴史的責任を認め、謝罪と賠償・補償の問題に誠実に取り組むことから始めなければならない。日本政府は「拉致疑惑」から始める姿勢をとってきたが、北朝鮮としては、植民地支配下において、元「従軍慰安婦」や強制連行労働者として「拉致」された数万、数十万の犠牲者への謝罪と補償なしに、「拉致疑惑」を交渉の場に持ち出そうとする日本の立場を受け入れないのは当然であろう。

 「拉致疑惑」問題は、今や日本では完全に特定の政治勢力に利用されている。先日、横田めぐみさんの両親が外務省に行って、まず、この事件の解決が先決で、それまでは食糧支援をすべきでないと申し入れた。これには私は怒りを覚えた。自分の子どものことが気になるなら、食糧が不足している北朝鮮の子どもたちの苦境に心を痛め、援助を送るのが当然だ。それが人道的ということなのだ。

引用終了

どの口からこんな妄言が飛び出すのか理解出来ない。
坂本に言わせれば、何がなんでも戦争責任の謝罪が一番大事で、その為には日本人の一人や二人の生死なんて知ったこっちゃない!ということか?
左翼ってペルーでのテロゲリラ銃殺にも人命尊重掲げて抗議するくせに・・・。
要するに共産圏さえ持ち上げれれば、なんだっていいのだろう。
拉致疑惑が沖縄の米軍相手だったら目の色変えて飛びつくのは容易に推測できる。
左翼の偽善、ここに極まりといったいい例だ。


<訃報>坂本義和さん87歳=国際政治学者 毎日新聞2014年10月6日(月)22:46  日本を代表する国際政治学者で、平和主義の立場から論壇で発言を続けた東京大名誉教授の坂本義和(さかもと・よしかず)さんが2日、心不全のため東京都内の病院で死去した。87歳。葬儀は近親者で営んだ。  1927年、米ロサンゼルス生まれ。東大法学部卒。米シカゴ大留学後の59年、雑誌「世界」(岩波書店)に論文「中立日本の防衛構想」を発表、国連警察軍の駐日論を提唱し注目された。64年に東大教授になり、国際平和研究学会(IPRA)事務局長などを歴任。東大退官後は、明治学院大教授を務めた。  権力政治(パワー・ポリティクス)理論を克服して、国際社会の非軍事化を軸にする「世界秩序構想」理論を体系化した。日米安保条約に批判的で、高坂正尭や永井陽之助ら現実主義の国際政治学者らと外交政策を巡って論争を展開。同時に、一国平和主義的な日本外交にも批判を加えた。防衛費GNP(国民総生産)比1%枠撤廃に対し、反対の立場から積極的に発言した。  「日本外交への提言」で吉野作造賞(66年)▽「平和−−その現実と認識」で毎日出版文化賞(76年)▽「平和・開発・人権」で石橋湛山賞(89年)をそれぞれ受賞した。